『秋の叙勲「保育尽力 噴火乗り越え」読売新聞に掲載頂きました!』
「秋の叙勲 県内66人、保育尽力 噴火乗り越え」
瑞宝双光章
山陰保育園園長 本田龍一さん(71)
40年以上にわたり、山陰保育園(南島原市)の園長として子育て環境の整備や保育サービスの提供に尽力してきた。今も毎朝午前6時には園に出て、「じいじ」と声をかけてくる子どもたちを笑顔で迎えるのが日課だ。
近くにそびえる雲仙・普賢岳は、園の保育に欠かせない存在だった。若い頃は園児を連れて登り、はしゃいで駆け上る子どもたちをコンロを背負って追いかけた。
そんな山の姿は、1990年以降の噴火災害で一変。91年6月から約1年半の休園に追い込まれた。一帯は警戒区域に入り、自身も含めた職員や園児の家族も避難生活を強いられた。
それでも、保育への情熱は変わらなかった。93年に約3キロ離れた別の保育園に間借りして再開。5年後は現在地に園舎を建て替え、新たなスタートを切った。
地域活動にも熱心に関わってきた。大野木場小学校(同)の旧校舎が火砕流で焼失した91年当時は同校のPTA会長として、地区外に移転予定だった校舎の地区内での再建に向けて奔走した。
70年に父の哲郎さん(故人)がこの地に保育園を開設したのは、戦後、生活再建に追われる中、近所の子どもたちが4人の我が子の面倒をみてくれたことへの「恩返し」だったという。
その志は、今も自身の中に活きている。「叙勲は周囲のおかげ。さらに身を引き締めて、地域のために尽くしたい」と語った。(深江町南島原市)
(令和4年11月3日 読売新聞)
当法人理事長が叙勲を賜りました事をご報告させて頂きますと共に、関係各位の皆様にはこの場をお借り致しまして、日頃の多大なるご高配に対し心より御礼申し上げます。